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執事とお嬢様の禁断の模様
第9章 あなたがいない未来

「っ…秀一を……秀一をちゃんと、
心の中に残しておきたいの…!
会えないんだったら、
ずっと心の中にいてくれればいい……!」
虚像でも、夢でも……実像でなくとも構わない。
どうせ会えないなら構わない。
時々想い出に浸るだけで、私は幸せ……
だってもう、秀一と会うことなんて
ほとんど諦めてるから。
希望は、私が秀一のことをちゃんと覚えていること。
思い出さなくてもちゃんと覚えていられるように、
身体に秀一のことを刻みつけたい。
でも……
記憶は浅い。
側にいなかったら、
秀一のことをすぐに忘れそうで怖かった。
「……秀一のことまで忘れちゃったら私、
これからなにを支えに生きていけばいいの……?」

