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執事とお嬢様の禁断の模様
第10章 心からの笑み 一枚の写真
なんて書いてあるのかな……?
私は封筒を近くのテーブルにそっと置き、
震える手で便箋を開く。
便箋には、秀一の達筆な字がずらりと並んでいた。
『東雲妃奈浬様
去年は突然のお別れ、申し訳ありませんでした。
私がお嬢様の執事ではなくなって、もう一年以上経ったのですね。
別れてから、京子さんにお嬢様のことは聞いておりましたが、
元気がないそうで心配です。
今まで、なにも連絡を取れず申し訳ありませんでした。
寂しい想いをさせてしまいました。』
「っっ……」
秀一……
今まで、すごい寂しかったんだから……っ
でも手紙、すごい嬉しい……
無意識に涙がにじむ。
私はそれを手で拭ってから、手紙を読み進めた。