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執事とお嬢様の禁断の模様
第11章 あなたと会えて…私










―――――――――――……







「またお見合い……?」




私が渋ると、京子さんは少し苦笑いをした。



ふぅっとため息を吐く私。




「私には、秀一がいるのに……」

「まぁ…これはそれと別件と考えましょう、妃奈浬お嬢様。
 ここで断っては後々面倒なことに……」


「……わかりました。お見合いするわ」




私が折れると、京子さんはホッとしたように胸に手を当てた。



どうせ断るんだったら、お見合いくらいいいかなと思えてきた。




「では妃奈浬お嬢様、私はこれで失礼いたします」

「うん…じゃあね」




京子さんはいつものようにお辞儀をして、退室した。



京子さんが出て行ったドアを少し眺めてから、紅茶を一口飲む。




その紅茶は、少し懐かしい味がした。




秀一が淹れてくれてたのと似てる……



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