この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第11章 あなたと会えて…私
―――――――――――……
「またお見合い……?」
私が渋ると、京子さんは少し苦笑いをした。
ふぅっとため息を吐く私。
「私には、秀一がいるのに……」
「まぁ…これはそれと別件と考えましょう、妃奈浬お嬢様。
ここで断っては後々面倒なことに……」
「……わかりました。お見合いするわ」
私が折れると、京子さんはホッとしたように胸に手を当てた。
どうせ断るんだったら、お見合いくらいいいかなと思えてきた。
「では妃奈浬お嬢様、私はこれで失礼いたします」
「うん…じゃあね」
京子さんはいつものようにお辞儀をして、退室した。
京子さんが出て行ったドアを少し眺めてから、紅茶を一口飲む。
その紅茶は、少し懐かしい味がした。
秀一が淹れてくれてたのと似てる……