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執事とお嬢様の禁断の模様
第3章 私を見て
 浅葱が振り返るなんて思いもしなかった私は、心臓がとまるかと思うほど驚いた。

 後ずさろうかと思っても、浅葱に肩をつかまれているため、それもできないので、
私はしかたなくうつむいた。

 だがやはり、恥ずかしいものは恥ずかしい。

 私は浅葱に離してもらおうと、再び顔を上げた。



「あ、あさ「妃奈浬お嬢様」

「っ……?!」



 あ、浅葱……?


 浅葱はまるで怒ったように、私を睨みつけている。

 そのとき私は初めて浅葱を怖いと思った。


 こんな顔を見たのは、初めてだ。


「…あなたは、本当に私を男として見ているのですか……?」


 静かに、静かに重い口調で問いかける浅葱。


「男として……?」


 私は浅葱がなんでそんなことを聞くのかわからなかった。


「ええ、そうです」

「そんなの、男の人として見てるに決まってるよ……」

「………」


 浅葱は呆れたように、目を伏せてため息を吐く。


「…嘘ですね」

「え…?」

「あなたは、私を男として見てなどいません」

「そっ…そんなこと「ならば!」

「……っ!」


 浅葱の先ほどよりも一際大きい声が、私の声をさえぎった。

 自分の身体がびくつく。


「…私を男として意識しているのならば……そのような格好で、抱きついたりはしないでしょう」

「あっ……」



 自分が裸だということを、少しの間忘れていた。

 恥ずかしい…っ…

 自分の顔が熱くなるのがわかった。

 今更ながらも、腕や髪で身体を隠す。



「それとも……」

「えっ…」


「…私が欲情しないとでも……思っているのですか……?」

「…っ…」



 なぜ、気づかなかったのだろう。


 浅葱の瞳は、微かに揺れていた。


 浅葱は私の方から手を離した。



「つかんでしまい、申し訳ありませんでした」

「……っ」


 そのままで、よかったのに……

 離して欲しかったはずなのに、いざ離してもらうと、なんだか寂しかった。


 浅葱は私をじっと見つめてから、話し始めた。


「なぜ、キス以外してくれないのかとあなたは言いましたが……」

「………」

「これでも…我慢、しているのですよ……」

「……っ…」

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