この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第12章 未来へ

「妃奈浬、大分遅れたけど出産おめでとうっ」
「うん、ありがとう」
今日は沙耶香と孝博さんが、
すごく久し振りに私達の別荘に来てくれた。
今までずっとイギリスで大忙しだったらしいから、実に4年ぶりだ。
沙耶香は私の横に立っている私と秀一の息子の前に、身をかがませた。
「可愛いっ…この子が、伊織ちゃん?初めまして~」
「あ…男の子なのよ。よく間違えられるけど…」
「えっ、こんなに可愛いのに…?」
目を丸くする沙耶香に、私は苦笑いで返す。
沙耶香は伊織の頭をなでながら、まじまじと伊織を観察した。
伊織はさっきからずっとにこにこしている。
「あ、でもこの子よく笑うし…妃奈浬似なんじゃない?」
「そうかなぁ…そんなこともないと思うけど」

