この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第12章 未来へ

ふふっと笑う私を見て、沙耶香は訝しげな表情を浮かべる。
「髪は淡い栗色で…瞳の色は秀一さんに似て蒼いけど、
目は丸いし…やっぱり、母親に…」
「ふふふ…ううん、本当にそんなこともなくて…
私もびっくりしたんだけど」
「……?なになに?」
「ちょっとまっててね」
あるものを取りに、パタパタと小走りをする私。
ぎゅっ…
「っ…?秀一?」
いきなり、秀一に手をつかまれ身体を支えられた。
秀一を見ると、顔には少し焦りが浮かんでいる。
「走ったら、危ないだろう…」
「だ、大丈夫だよ…」
「ふふ…秀一さん、結構過保護なんだ」
クスクスと笑う沙耶香に、私は苦笑いをする。
秀一は厳しい表情を緩めない。

