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執事とお嬢様の禁断の模様
第5章 繋がらぬ想い

ブオォオオォ…
車の走る音が耳に届く。
私は今、車に乗って屋敷に向かっているところだ。
学校は終わったというのに、憂鬱な気分。
ついため息を吐いてしまいそう。
でも、秀一がいる前でそれはできない…
「…お嬢様、いかがなさいましたか?」
「え…?」
秀一が私に声を掛けてきた。
ふと見ると、心配そうな顔をしている。
「あぁ…なんでもないの。大丈夫」
「そうですか……」
私が笑ってごまかすと、秀一は
納得がいかないような顔をしたがすぐに視線を前に戻した。
ほっとしたのと同時に、少し寂しいのとで変な感じだ。
なんでこうも問題が増えるんだろう……
私はなんだか、
自分がとても不幸なように思えてきた。

