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キスマーク
第4章 キ
店を出たしずかはタクシーに私を押し込むと 後から自分も乗り込み
つい数秒前と同じように腰を抱き私を自分に引き寄せた。

運転手に告げた住所は住宅街だと思われ
お!
今度こそ、隠れ家的なバーですか?
なんてちょっぴり期待した私は
しずかがマンションのエントランスに入るのを見て がっかりする。

「ねぇ。ココってしずかの家?私、家に行くなんてOKしてないけど?」

何をいまさら?というような顔をされそのままエレベーターに乗り込んだ。

「ちょっと!あのさ。昨日は酔ってて、自分の家に連れ込んだ
私が言うのもなんだけど。
すぐ寝る女だと勘違いしてもらったら困るんだけど」

そう言う私をじっと見つめて

「そんな事思ってない。けど今後、俺以外の男と仕事以外で
二人きりになったら許さない。
まして、他の男とセックスなんかするなよ?」

エレベーターの中で、
首筋をゆっくりと舐められて酔いが回る。

あぁ、防犯カメラに写ってるな。
やっとの思いでそんな事を考えながらしずかの舌を受け入れていた。


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