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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第2章 【残り菊~小紅と碧天~】 恋一夜
「幾ら人眼がないと言っても、少し無防備すぎやしないか? 俺以外の男がお前の身体を眺めるのは俺ァ、我慢がならねぇな」
「み、見てたの!?」
 悲鳴のような声に、準平は下卑た笑みで応えた。
「そーんなに裾を絡げちまったら、奥の奥まで見えるぞ? 祝言前に、お前の大切な場所を見られるとはつくづく運が良い男だな、俺も」
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