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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
「試着だから…やっぱり………」
白い上下のセット下着だけの姿を姿見に映しながら、脇の小さな棚に置いた黒い下着を横目で見る。
「ブラの上からブラは……無いよね」
余りに滑稽な姿を想像して苦笑いを浮かべ、背中へと腕を回す。
「ふぅ………」
締め付けから解放されたおっぱいがボヨンと弾んで、思わず吐息が洩れる。
次に、お尻を軽く突き出して、白いショーツのウエストに指を掛ける。
スルスルと片脚ずつショーツから脱いでいけば、姿見には一糸纏わない、生まれた儘の姿が映っていた。
細い体に不釣り合いな程に育ったIカップのおっぱい。
キュッと括れたウエストは及第点だとしても、育ち過ぎたおっぱいは重くて邪魔なだけだった。
…でも……大きい方が良いって先輩言ってたから……
結果的には良かった…かな………
五百円玉程度の乳輪に小指の先程の大きさの乳首。
今までに僅かな数の男性経験しか無かったが、誰もがこのおっぱいを執拗に揉み拉き、乳首を吸い上げてきた。
…やっぱりアイツも………
最後は物静かな性格が災いして、飽きられて捨てられた。
そして、毎回最後はアイツに慰められていた。
そんな昔から傍に居たアイツに対して、いつからか芽生えた感情。
だから、次こそは離れないように、捨てられないようにしなければならなかった。
「頑張らなきゃ…明日香」
自らを励まして、小さな棚にある黒い下着を手に取った。