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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
後ろ手にカーテンを閉めれば、半畳程の狭い空間が出来る。
佇む前には、膝までを写した姿見が壁に付いていた。
…ショーツが好みじゃないからって来させられたのに……
…ここで…試着って………
困惑しながら、狭い空間を見回す。
「…これ…かな」
壁の隅に積まれた数個の箱が視界に入り、一番上の箱を開けてみた。
「…えっ?」
指先で抓んで中から取り出した黒い布地。
手先で広げてみれば、それは生地の薄いブラジャーだった。
「これって…」
布地の正体が分かり、カップに顔を近付けてみる。
「うわ………」
姿見に映る姿さえも透けて見える薄い生地と、その布地の少なさに思わず声が洩れた。
…これ…おっぱい……
丸見えになるんじゃ………
…って……もしかして………
慌てて箱に残っていた黒い生地を掴んで広げてみた。
「うわぁ………」
指先で広げた布地は、ブラジャーと同質の物だった。
顔を近付ければ、向こう側がしっかりと透けて見える薄い生地。
小さな逆三角形の股布の他に生地は無く、細い紐があるだけだった。
…これこそ……アソコ……見えちゃうんじゃ………
この極小のショーツを穿いた姿を想像すると、カァッと顔が熱くなってくる。
…こんなの着けてたら…
イヤらしい女としか見られな………
「裸になって試着しても大丈夫ですからね」
極小のセット下着を手に戸惑っていると、カーテン越しに男の声が聞こえてきた。
「え、えっと……これ………」
「フリーサイズだから大丈夫だとは思いますけどねぇ。ただ、お姉さんスタイル良いから、試着しないとねぇ」
厚いカーテン越しに男が近くに居る気配を感じる。
…取り敢えず…見られる訳じゃないし………
試着して良いって言ってるんだから………
試着室から出られそうにない雰囲気を感じ、タイトスカートのホックへと手を伸ばした。