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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
 
 上半身を倒せば、おっぱいがタユンと揺れる。

 ストラップに腕を通し、小さなカップをおっぱいに宛がう。

「ん…しょ………」

 片手でおっぱいを持ち上げて、カップに収めようとした。

 しかし、おっぱいの大きさに対して、絶対的に布地が少な過ぎるカップ。

 仕方なく、ショーツが食い込むのを覚悟しながら、お尻を突き出して上半身を倒した。

「んっ…くぅ………」

 再び襲ってくるワレメからの刺激に小さく声を溢しながらも、揺れるおっぱいにブラを着けようと悪戦苦闘する。

「き…きつ………」

 漸くホックを留めれば、襲ってくる締め付け感に言葉が洩れる。

「やっぱ…これも………」

 再び姿見に映る姿を見て、恥ずかしさに紅潮してくる。

 無理矢理ホックを留めた事で、引っ張られた小さなカップは、その縁からおっぱいの柔肉を食み出させて、乳首の形をプクンと浮かばせる程に食い込んでいた。

「おっぱいも…殆ど……見えちゃってる……」

 辛うじて乳輪を隠している程度の布地。

 唯一隠されている乳首も形を浮かばせ、生地の薄さから透けて見えていた。

 改めて姿見に映る、イヤらしい上下のセット下着を纏った姿を目の当たりにする。

 どう考えても、機能的ではなく、男を発情させる為だけとしか思えない下着。


…こんなの…本当にアイツ……
もしかして……先輩に騙された………


 カラダを売って生活するような下着姿になって、先輩への猜疑心が生まれてきた。


…でも…この前は……言った通りだったし………
…どっち…なんだろ……


 考えれば考える程、困惑してくる。

「お姉さん、下着の感じはどうかなぁ?
 何着かあるから、みんな試してね」

 カーテン越しに不意に掛けられた男の声。

 その声に現実に返り、疑っても切りが無いと自分に言い聞かせた。


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