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マネキンなカノジョ
第4章 カノジョとネット
「全く…あの女……余計な事言いやがって………」
ブツブツと呟く先輩の前で、持ち上げていた制服のスカートの裾を下ろした。
「…ああいう下着……いざって時に…着ればいいって……」
「あー…。それでも、良いかもねぇ」
「…てきとー…」
頭をガリガリと掻きながらめんどくさそうに言った先輩に、思わず突っ込んだ。
「…せっかくエロ下着拝める思ったのによぉ…」
聞こえないようにブツクサ文句を言っているみたいだったが、丸聞こえだった。
半眼でジトーッと見てると、慌てた素振りを見せる。
「ま、まぁ、アイツならいつも着けてくれた方が嬉しいんじゃないかなぁって思っただけでね」
「……見苦しい…」
「うっ…。……どうせ、俺が明日香ちゃんのエロ下着姿を見たかっただけですよぉっ」
悪びれる事も無く開き直られた。
「…最初から認めれば…好感度アップ…だった…」
「なっ!? ま、マジでっ!?」
「…嘘」
屋上の床に跪いて、何故か悔しがる先輩。
たまに先輩を弄ると楽しいというのを、付き合っているウチに知った。
「…とまぁ、おちゃらけもここまでにして……」
先輩も慣れたもので、ショックを受けていた筈なのに、スクッと立ち上がって爽やかな表情を見せてくる。
…今何分だっけ…?
昼休みが終わりそうな気配に腕時計を見ていた為に、先輩の顔は見ていなかった。
「この前アイツと話しててさ……」
先輩の言葉に、時間なんてどうでも良くなった。
ガバッと顔を向けた勢いに、先輩は数歩後退りしていた。
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