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狂人、淫獣を作る
第4章 淫獣
一呼吸置いて源はさらに続けた。
「彼女が簡単に口を割らないことは、倶楽部での品評会の様子からして想定内でした。相当、主に忠実だということが明白でしたから。けどね、ちょっとした工夫であっさり白状しましたよ」
真っ赤な陽光は、後藤の顔半分を燃え上がらせ、大柄な体は灼熱の巨体へと変化したかのようだった。そして後藤はいつしか目の前の男を鋭い眼光で射抜いていた。
源も同じく顔半分は真っ赤に染まっているが、眼光はサングラスで見えない。
「……ちょっとした工夫ってのは何だ……?」
後藤の声は低く威圧する口調に変わっていた。
「大したことじゃありません」源の口調は全く変わらない。「ただの拷問です」
「なんだと……?」
「彼女を全裸にしてベッドに大の字で拘束して……まずは片方の乳首に横から裁縫針を貫通させました。しかし被虐性愛に染まった奴隷は違いますね、これくらいじゃ口を割らない。むしろ感じているんじゃないか? と思ってしまうほどの反応でしたよ……次にもう一方の乳首にも刺しました。さすがに苦しそうでしたがまだ言わない。あとは……」源は左手をかざし、人差し指と中指の間に親指を挟んで拳を握った。そして右手を針をつまんでいるような形にして、左手の拳から顔を出している親指の先に向けて垂直にゆっくり突き刺すような動きをして見せた。「……クリトリスをこうすれば、さすがに白状しましたよ」
後藤が源に放つ眼光はさらに鋭さを増した。
源は構わず、すっと身を乗り出し、続けた。
「あの時の絶叫は凄まじかった。それはもう……凶暴な獣が断末魔の叫びをあげるような、そんな声で助けを求めるんですよ。あれはさすがに辛かったですねえ……いやあ辛かった! 辛さのあまり、つま先から頭のてっぺんまで、じわっ……とした実に心地のいい、甘い甘いしびれが駆け抜けていったほどでした……。私を売って、調教の成果で身体の隅から隅まで後戻りできないほど汚され、穢れ切ったとはいえ、かつて持っていた純真さを私が愛でてやった女ですからね……何にも染まっていない白く可憐な蕾だったのに……股間は脱毛され、アゲハのタトゥーが彫られ……ああ、彼女の名を言ってませんでしたね。女子大生でね……名前は滝沢里奈」
「彼女が簡単に口を割らないことは、倶楽部での品評会の様子からして想定内でした。相当、主に忠実だということが明白でしたから。けどね、ちょっとした工夫であっさり白状しましたよ」
真っ赤な陽光は、後藤の顔半分を燃え上がらせ、大柄な体は灼熱の巨体へと変化したかのようだった。そして後藤はいつしか目の前の男を鋭い眼光で射抜いていた。
源も同じく顔半分は真っ赤に染まっているが、眼光はサングラスで見えない。
「……ちょっとした工夫ってのは何だ……?」
後藤の声は低く威圧する口調に変わっていた。
「大したことじゃありません」源の口調は全く変わらない。「ただの拷問です」
「なんだと……?」
「彼女を全裸にしてベッドに大の字で拘束して……まずは片方の乳首に横から裁縫針を貫通させました。しかし被虐性愛に染まった奴隷は違いますね、これくらいじゃ口を割らない。むしろ感じているんじゃないか? と思ってしまうほどの反応でしたよ……次にもう一方の乳首にも刺しました。さすがに苦しそうでしたがまだ言わない。あとは……」源は左手をかざし、人差し指と中指の間に親指を挟んで拳を握った。そして右手を針をつまんでいるような形にして、左手の拳から顔を出している親指の先に向けて垂直にゆっくり突き刺すような動きをして見せた。「……クリトリスをこうすれば、さすがに白状しましたよ」
後藤が源に放つ眼光はさらに鋭さを増した。
源は構わず、すっと身を乗り出し、続けた。
「あの時の絶叫は凄まじかった。それはもう……凶暴な獣が断末魔の叫びをあげるような、そんな声で助けを求めるんですよ。あれはさすがに辛かったですねえ……いやあ辛かった! 辛さのあまり、つま先から頭のてっぺんまで、じわっ……とした実に心地のいい、甘い甘いしびれが駆け抜けていったほどでした……。私を売って、調教の成果で身体の隅から隅まで後戻りできないほど汚され、穢れ切ったとはいえ、かつて持っていた純真さを私が愛でてやった女ですからね……何にも染まっていない白く可憐な蕾だったのに……股間は脱毛され、アゲハのタトゥーが彫られ……ああ、彼女の名を言ってませんでしたね。女子大生でね……名前は滝沢里奈」