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俺の妹
第38章 鬼の目にも…
「なぜです?
事実を述べただけじゃないですか」
鼻に付く言い方で笑いながら、父さんは父親を挑発する。
「違う!!!妻は……皐月は私のために……」
父親は目を背け、苦しそうに吐き出した。
「愛してらっしゃらないのでしょう?
跡取りのために迎えた嫁だそうじゃないですか」
「違う……私は……っ!!」
拳を握り締め、俯いたまま、父親は肩を震わせた。
「仕方がなかったんだ……
こうでもしなければ………
皐月を……子供たちを守れなかった……」