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彼女は思い通りにいかない
第6章 目障りな男
「俺、志織と同じ大学に通っている田中っていいます。彼氏さんにお願いがあってきました」

突然真剣な顔で俺をまっすぐ見る田中。
俺にそっちの気はないが、こうやって見ると女の子にはモテる部類の顔をしていると思う。

「……別れる気はないけど?」

「…志織の…志織の幸せを考えてあげて下さいよ。付き合ってるって言ったって所詮はセフレなんですよね?」

「た、たたた田中くん、誰に聞いたの…っ?」

俺と田中の間に挟まれながら志織があわてふためいている。
志織が田中に相談したわけではなさそうだ。

「志織。こんな関係やめた方がいい。俺だったらちゃんと志織に好きって言ってあげられる」

「そ、それは…」

俯く志織に田中は勝ち誇ったように俺を見た。

うっせえな。
あと3ヶ月したら俺も死ぬほど好きって言えるわ。
変な時に出てきやがって。

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