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彼女は思い通りにいかない
第6章 目障りな男
「ちょっと!そんな奴に志織を任せたの!?」

「大学の女友達がわんさかいたから大丈夫だろ」

「バカ!志織が処女の頃ならいざ知らず、今は遥斗がセフレってみんな思ってるのよ?その後二人きりにさせられるに決まってるじゃない!」

……え?

「あーもーこれだから男としかつるんだことのない奴はっ!」

慌てて立ち上がった俺を、周りに座っていた客が一瞬だけ不思議そうに見上げる。

仕方ないだろ!
彼女と違って女友達と呼べる奴は香しかいないんだから!

「待って。GPSで確認するから」

「……そんなのつけてんの?」

「当たり前でしょ?志織が誘拐されたら困るじゃない」

悪びれた様子もなくさらっと香は言った。
確かに志織と年が離れているとは言え、過保護っぷりは半端ない。

「こっから近いわね。……公園っぽい?」

公園。
それを聞いてぴんときた。
駅の近くにある少し広めの公園だ。

俺は香にお礼を言うとその公園に向かって走りだした。


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