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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第17章
「ふむ、苦しゅうないぞ。申してみよ~~」
軽く顎を上げて先を促す こましゃくれた主もどきに、反吐が出そうなほど九頭身美丈夫な従者もどきが恭しく先を続ける。
「プランA、貸切ボートにて、ロングビーチ & ミルキーウェイでのアイランド・ホッピングをお楽しみ頂く」
「よいぞ、よいぞ~~」
パラオと言えば、世界遺産でもあるミルキーウェイは外せない。
入浴剤を混ぜたかのような乳白色の海で全身天然泥パックなんて、最高の大人の泥遊びじゃあないかい?
至極満足そうに腕組みをし、うんうん頷くヴィヴィだったが。
「プランB、一日中ベッドで――」
調子に乗り過ぎた妹に、天国と地獄が紙一重なプランBを提示しようとした兄。
バスタブに噛り付き「プっ ププププ! プランAでっ!!」と、どもりながら叫んだヴィヴィに、匠海はさも可笑しそうに笑ったのだった。
(とはいえ……、夜はえっち三昧なわけですが……)
連日連夜。
ディナー後のバスタイムから悪戯が始まり、ベッドの上では「一日炎天下に晒されたから、全身に美白美容液を塗ってあげよう」と親切心を前面に出した兄にぬっとぬとに弄られ尽くすのだ。
「時間はたっぷりあるからね。パラオではスロー・セックスを愉しもうか」
初日に匠海が発した “恐怖の宣告” を今更思い出しても、もう遅い。
毎夜、1時間に及ぶ前戯が頭の先から足の先まで施され。
全身性感帯状態のヴィヴィが「もう限界っ 欲しいよぉ」と涙を溢してやっと、匠海は望みのものをくれる。
だが……、ここからがまた拷問の始まりだった。
粗相をしたかの如く濡れ、虐められ過ぎて腫れぼったくなった膣口に焦らす様に擦り付けられる鈴口もまた、先走りの雫がタラタラなのに。
暴発せぬよう締め付けのキツイ肉筒を慎重に押し入った兄のものは、最奥に達する手前でぴたりと止まり。
そこからまさかの三十分、全く動いてくれないのだ。
焦らしに焦らされた妹の膣粘膜は熱を持ち、己の抱いた兄の肉棒にざわめき、これでもかと愛撫を施しているのに。
件の匠海はたまに体位を変えるくらいで後は動かず、目の前にあるヴィヴィの耳に睦言を囁いていた。
「ぉ……、おにぃちゃぁ~~んっ」
「まだまだ、たっぷり時間はあるよ」
赤子をあやす様に頭をポンポンとされても、何の慰めにもならない。