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どこまでも玩具
第8章 任された事件

 今更遅い。
 腰を押さえられ、好きにされる。
 「はぁッッ、ぁぐっ、あぁッッ」
 シーツを握り締め、喘ぐしか出来ない。
 なにが優しくする、だ。
 俺は歯を食いしばる。
 あんたも同じだ。
 独占欲が結局一番の癖に。
 グリ。
 「ぎぃッッが」
 「なんかさ、馬鹿にしてないか?」
 孔を広げるように上に突かれる。
 「ほらほら、もっと頑張んないと終わらないよ?」
 やめろ。
 俺は耳を塞ぐ。
 類沢と同じようなことを言うな。
 「はッッぅく」
 体と一緒に頭もガクガク揺れる。
 気持ち悪い。
 膝から崩れる。
 しかし、男は無理に腰をスライドさせる。
 痛い。
 痛い。
 「ちゃんと動け」
 バン。
 何回も尻を叩かれる。
 バン。
 「…ぁ………」
 意識が飛びそうだ。
 ヒリヒリと痺れが下半身に広がる。
 落ちそうになるたび、思い切り叩かれる。
 「自分だけ楽しんでんじゃねぇよ」
 眼、腐ってんじゃねぇの。
 俺は口端だけ持ち上げて笑う。
 「ほら」
 バンっ。
 「ほらほら」
 バシン。
 「ぁがっ、ひぃッッ、やめ……」
 こんな奴。
 こんな奴なんかに。
 「あぁ、やっと締まってきた」
 男がスパートをかけるようにピッチを速める。
 段々とはちきれそうな熱量を持ってくるそれに青ざめる。
 「抜けっ! ぃ、やだっ」
 「抜くわけないじゃん」
 男が囁くと同時に腸内が熱い液体で満たされた。
 「ふ……ぅう」
 ズルリと抜かれると、孔から精液が零れ落ちる。
 俺はシーツに突っ伏した。
 唾液が首まで垂れている。
 どんな顔をしていたかなんて、考えたくもない。
 「休んじゃって……生意気な奴だ」
 「……え」
 グチ。
 「ちょっ……はッッ、やだ」
 「一回なんて約束してないから」
 もう復活してる男のものが、ドロドロの孔を突き進む。
 今度は座った男の膝に乗せられた。
 グズリ、と刺さる音がした。
 「は、はは……」
 「あー、気持ちいいよ。ケツの中グチャグチャで」
 腫れた傷に何度も男の膝が当たる。
 痛さも感じない。
 あるのは後悔だけ。
 また、こいつも……
 「ぁ、あはッッ……はは」
 「あれ、壊れた? 可哀想に」
 男の首に抱きつく。
 汗で濡れてる。

 どうせあんたも
 ……玩具としか思ってないくせに。

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