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どこまでも玩具
第7章 阻まれた関係

 ここ、どこだ。
 暗い。
 狭い。
 寒い。
 そして、静か。
 俺は瞬きを何度か繰り返し、周りを見渡す。
 誰もいない。
 倉庫みたいだ。
 手も足も動かない。
 座ったまま縛られている。
 「んむ……んぐ」
 口もか。
 俺は鼻息を吐き、首を回した。
 足の先にある扉から、絶え間なく冷気が流れてくる。
 このままだと凍える。
 目を瞑る。
 記憶を辿らなくては。
 雛谷と屋上で会った。
 それからフェンスの近くで倒れて、何か言われたんだ。
 類沢について。
 で、答えられなかった。
 そのあと、雛谷がハンカチを取り出して、俺の頬を拭いた。
 泣いていたんだっけ。
 そこから意識がない。
 誰か呼ばなきゃ。
 でも携帯も出せない。
 あれ。
 突然、疼くような熱さが体を駆け抜けた。
 「……んッッ……ふぅ、ぐッ」
 熱い。
 寒いのに。
 体が熱い。
 なんで。
 息が勝手に荒くなる。
 顔が火照る。
 この感じ。
 知ってる。
 でも、なんで。

 俺……欲情して、る?

 太腿を摺り合わせる。
 その途端下半身に強烈な刺激が走った。
 涙が溢れる。
 触りたい。
 弄りたい。
 誰かこの拘束を解いて。
 そう、叫びたくなる。
 頭が溶けるように熱を帯びている。
 助けて。
 熱い。
 助けて。
 体を折り曲げて、耐える。
 足先が震えてる。

 ガタン。
 光が差す。
 俺は現れた人物を見上げた。
 「瑞希……」
 そして、抱き締められた。
 「出来上がってるみたいだねえ?」
 戦慄した。
 雛谷が嬉しそうに囁く。
 「惜しかったよね……類沢先生も」
 俺はガクガク震えながら、目を逸らす。
 ガチャリ。
 倉庫の鍵が閉まる。
 「屋上の鍵も閉めてきたからさぁ……誰も来れないから」
 安心してね。
 そんな響き。
 雛谷が首筋を撫でる。
 背中に冷たいものが走った。
 「ん……」
 「かわいぃ……可愛すぎだよ」
 そこにキスを落とされる。
 「む……んんッツ……」
 それだけで全身が仰け反る。
 気持ちいい。
 舌で舐め上げられ、あろうことか達してしまった。
 ズボンに手を這わせられる。
 「類沢先生にも触られたんだよね」
 ビクッ。
 嘘だ。
 嘘。
 雛谷はいつもの屈託のない笑顔で、俺の頬を舐める。
 「類沢先生に聞いてきちゃった」
 目眩がした。
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