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官能エッセイ集 ~官能の景色~
第10章 おねだり
3回目のセックスでは言わなかったと思います。
4回目以降です。
私はそれを受け入れました。

彼女に回した腕の位置を少し下げ、少し身体が離せるようにします。
そして舌の大きいところを使って、れろれろと、乳首全体を押し付けるように舐め上げます。

段々、口の中に溜まる唾液をわざと舌で乳首に塗りたくります。
唾液が滴り落ちてもそのままです。
彼女はどうしようもなく、あえぎます。

「あんっ、いいわぁ……溶ける……溶けるわ……」

そのとき彼女は、私の頭に手を回し、髪をくしゃくしゃにして、もだえます。

私はベッドのスプリングを利用して、少し身体を上下に揺すります。
まだ結合したままなので、彼女を下から少し突くかたちになります。
それもまた彼女を刺激します。

抱きしめる力に緩急をつけると、力を入れたとき、必ずあえぎます。
面白いほどに……。
彼女は、お返しに自分の手を後ろに回すと、私の睾丸を手の平でさすります。
時折、舌を絡めながら、それを二人は飽きるまで続けます……。

自分をさらけ出して、受け入れられる。
それは一番の心の開放であり、癒しです。
それを知ってしまった相手とは、もう離れたくても離れられなくなってしまいます。
でも受け入れて貰えなかった場合は、間近に“別れ”が来るのは確実です。

自分を受け入れてもらえなかったことが、どこまでも、心のどこかに残ります。
しまいに、二人でいることが、ストレスになってしまのです。
最初の“おねだり”の仕方が、二人の未来を決めてしまうこともあるのです。

あなたは、上手におねだりが、できていますか?



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