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宵闇
第2章 兄と妹


「……父さんたちの再婚、琴音ちゃんはどう思ってる?」


僕の問いに彼女は少し考えて、やがて静かに口を開いた。


「ママが幸せになるなら、私は賛成です」


その言葉にほっとした僕は、頷いて答えた。


「僕も。父さんが幸せになれるなら、と思ってる」


彼女も、同じように頷く。


「私、お父さんってよくわからないけど……おじさんは好きです」

「僕も。雪乃さん好きです」


僕はこの子に、どこか自分と似たものを感じた。
僕たちもきっと仲良くやっていけそうだと、そんな気持ちになる。


「じゃあふたりに、もう籍入れていいよって。言ってもいいかな?」

「はい」

「僕たちも兄妹になるわけだけど、無理してそんなふうに思わなくていいから。
何かあったときに相談できる人ができた、ぐらいに軽く考えてね」

「ありがとうございます。
……えっと、葉月……くん」

「お。初、名前呼びだね!」


部屋に響く笑い声────。


そして、僕と琴音ちゃんはこの日を機に一気に打ち解けていく。



──それから半月後。
僕たちは正式に家族になった。




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