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第13章 衝動

「……その目」


はあっと、ついた溜め息。


「煽ってる？」


──ぐっ、と。


「あ……！」

「たまらないな……っ……！」


ぐっ、ぐっ……と。
さっきより激しめに動き始めた葉月くん。


「あっ、あ、っ……ん！」


浅い位置での抜き挿しをぬるぬると繰り返したかと思うと、不意に奥を深く突かれる。


「あ……！」

「痛くない？」


聞いたことのない、吐息混じりの掠れた声。
また胸がきゅんっと疼いた。
言葉にできずに頷いて答える。


「あっ、あっ……あ、あっ……！」


突かれるリズムに合わせて止めどなく私の口から漏れる喘ぎ。


「あ、あっ……はづ……き……くぅん……！」

「は……っ、琴音……琴音……っ！」


葉月くんの息遣いももうかなり荒い。


目を開けると、私の上で動きながら時折つらそうに表情を歪ませる葉月くんの姿が映った。
色っぽくて、きれいで……目が離せなくなる。
葉月くんの動きに身体を揺さぶられながら、ただただ、彼を見つめていた。


──不意に、葉月くんの喉がごくりと動く。
そして自分の唇をその赤く濡れた舌でぺろりと舐め回した。


「……っ！」


その色香に、一瞬にしてあてられた。
私の中が、ぞくぞくっと疼いて。
ぶるぶると震え出してしまいそうな感覚に囚われ、衝動的に葉月くんの背中に両腕を回してしがみついた。


「琴音？」


驚いた様子の葉月くんの耳元で囁く。


「好き……！　葉月くん、好き……っ！」


一瞬止まった動き。
けれどすぐに


「僕も……！」


その言葉と共に、さらに激しくなった動き。