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宵闇
第13章 衝動


「琴音」


葉月くんは耳元で私の名前を囁き、何度もそこに口づける。
伸ばされてきた左手は、私の胸へ。
触れられた瞬間、息を飲んだ。
耳元で聞こえる葉月くんの息遣い。
ああ……と、それは興奮したような色っぽさを纏っている。
そのままぎゅっと指が食い込むぐらい強く揉まれた。

指で、突起を巧みに擦られながら、ふくらみを揉みしだかれる。
耳にちろちろと這わされる舌先。


「あっ……や、ぁんっ」


身体が勝手にびくびくする。
気持ちよくて、素直に。従順に。

そんな私を見た葉月くんは硬くなってぴんと立っている乳首を、親指と人差し指でつまむようにくりくりとした。
耳からうなじへと移動した舌が、つつ……と、いやらしく首筋を這う。


「あ、っ……ぁ、ん……!」


私の口から止めどなく漏れている、甘ったるい喘ぎ声。
可愛い、と葉月くんが呟く。
乳首をきゅっとつままれた。
また、やぁっ……と声が出る。


そして──さっきから、自分の腰に硬いものが当たっていることに私は気づいていた。
時々、それをさらに押しつけるように葉月くんは腰を動かしてくる。


「あぁん……!」


胸や耳への執拗な愛撫にあっという間に疼きを取り戻させられた身体。
たまらなくて、葉月くんのそれに押し付けるように自分も腰を突き出す。


「……っ、欲しい……?」


耳元で囁かれた卑猥な問い。
恥ずかしかった──けど、素直にこくこくと頷いた。


「さっき中途半端だったから……身体疼くでしょ」


目を閉じて、また頷く。

そう、早くこの──じんじんする感覚をどうにかしてほしかった。
さっきの、葉月くんの、あれ。
思い出すと身体の奥がきゅんきゅんする。
下腹部に感じる、じわじわとしたもの。


……ほしい。
葉月くんが欲しい────。


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