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宵闇
第16章 囚われる


──次の瞬間。
ずんっ……と葉月くんが奥まで一気に私を貫いた。


「っあ────……!」


頭の中が真っ白になるほどの強烈な快感に襲われた。
ひくひくと痙攣した身体が呼吸さえも許さない。


「……っ……! は……あっ、はあっ……!」


数秒後、それを取り戻したけれど


「……挿れただけでいっちゃったの?」


葉月くんの言葉に答える余裕なんてなかった。
達した余韻に浸ったまま、体内にある彼のものを何度も締め付けては、その感覚を全身で味わっていた。


「……苛めすぎたかな」


小さな呟きが耳に届く。
葉月くんに視線を合わせると、彼も私を見つめていた。
けれど私は焦点をちゃんと合わせることができないまま、ぼーっと見つめ返すことしかできない。


「……可愛い」


そして降りてきた唇。
は……と息を漏らしながら応えると、合わせた唇の隙間から、動くよ、と彼が呟いた。


「や……まって……」


今いったばかりなのに。
まだひくひくがおさまらないのに。


「待てない────」


有無を言わせないその口調。
う……と唇を噛んだ私から視線を逸らさずに、腰をゆっくりと動かし始める。


「あ……んぁ……!」


敏感になっている身体はすぐに反応する。
その気持ちよさが爪先から頭まで、つきん……! と響いてくる。


「ぁあ……や、あん……っ……!」


勝手に声が出てしまう。
あられもなく喘いでしまいそうでこわくなり、指を噛んで堪えた。


「んっ、く……ぅっ……」

「……それ、琴音の癖?」


気づいた葉月くんが、私の指を掴んで離させた。


「ん────」

「だめ」

「……っあん、でも……っ……!」

「琴音の声……聞きたいんだから」



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