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黒椿人形館
第3章 所有者
※ ※ ※
真菜は最初に閉じ込められた鉄格子の部屋に戻された。
そして鉄格子だけでなく木製扉も閉められ、施錠された。どちらも内側に鍵はないので完全に監禁状態である。
服は全部脱がされたが、紅い首輪だけははめられたままだった。真菜は外そうとしたが、小さな南京錠が付けられていて外せない。
真菜が戻されたときには部屋は全裸でも寒くないほど暖房で暖められていた。バスルームを覗いてみると、蛇口やシャワーからお湯は出るし、シャンプーやボディソープはもちろん、どう見ても洗濯されたばかりのバスタオルまで置いてある。
全く、待遇が良いのか悪いのか分からない。
真菜はまず最初に、あの男の精液で気色悪い感覚の残る頭と髪を何度も何度も洗った。
洗っても、あの射精された時に頭皮にドロッとした液体が広がっていく感触だけは取れなかった。
陰鬱な気分で風呂から出て髪と体を拭いた真菜は、部屋を見回した。
落ち着ける所といえば、シーツも掛け布団もないベッドしかない。
真菜はベッドの上に乗り、横座りした。
そしていつの間にか、横になって眠りに落ちていた。