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キスの花束を
第3章 脱力と驚愕
いえ。童貞が悪いと言っているわけではないの。
ただ、なんて言うのかな。
私の方が悪い事をした気分になっているのよ。

「ね?紗江子さん。俺変なことしちゃった?」
黙っている私を覗き込んで聞く顔は不安っぽくって
おねえさん、萌え・・・だよ

おっと・・・危ない。
違う世界に入り込みそうだったわ。

「変なことは・・・してない」
「よかった」
「けど・・・」
「ん?」

覗き込むのやめて!
そのかわいい顔に
翻弄されるからっっっ!!

「今まで何やってたの?その顔じゃモテるでしょ?
彼女はいなかったの?」

「う~ん。彼女は作る暇がなかったなぁ。
ずっと部活だったしな」

そっか・・・
部活少年か・・・

ん?
んん?
んんん?
んんんんんんん?

まてよ?部活?
ブカツ?
ぶかつってなに?

私の心の声はどうも口から出ていたようで
ツカサはその問いに答えてくれた・・・

「俺、ラグビー部なんだ。すっげえ、強いんだぜ?
毎日毎日練習で、へとへとになって彼女なんか作る暇もないよ。
でも、それは俺に好きな人がいなかったからなんだって
紗江子さんに会って気がついた!
紗江子さんに会ってから暇があればメールしたいし
月に1度の土日の連休も今までは男連中と遊びに行くか
宿題を終わらせるか家でゆっくりしてたけど
どうしても紗江子さんとデートしたかった!」

そりゃぁどーも・・・
一生懸命語るツカサにそりゃぁ愛を感じるけれど・・・

んでも、私の聞きたいところはそこじゃない。

「ツカサ『部活』ってなに?」
「ん?部活は部活だよ??」

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