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ひよこと野獣
第2章 ひよこ 陽菜の苦悩
「それいいかもね~まあそんな条件出されて付き合うかどうかは怪しいけど~」

「それならそれでいいじゃん?陽菜を野獣の毒牙にかけなくて済むし」

「……ねえ二人とも応援してくれてるの?」

どうしようかぎりぎりまで悩んで、それでもやっぱり怖い方が優先してしまった。

「何かあったら大きな声出すんだよ!」

「携帯ポケットに入れときな~」

二人に提案してもらったアドバイスを胸に、いつも昼休みは寝てると噂の保健室へ向かう。
深呼吸してドアを開け、カーテンの閉まったベッドを隙間から覗いた。

熟睡してる様子の武志先輩。
こんなに近くで見るのは初めてだ。
たしかに顔はごつい気はするけれど寝てる姿は可愛く思える。

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