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ひよこと野獣
第3章 野獣 武志の困惑
そういや帰りにカップルが何組か一緒に帰るのを見かけた気がする。
で?
一緒に帰って何するんだ?
「き、君…もしかして野獣…じゃなかった、武志を待ってたの?」
いつの間にか男どもは散らばっていたが、勇気あるクラスメイトが一人ひよこに話しかける。
「はい!私、その、た、武志先輩の…」
ちらっと俺を見るひよこ。
言ってもいいのかどうか迷っているらしい。
「ひよこは俺の女だ。手を出すなよ?」
この言葉に何人かのクラスメイトの男どもが嘆きの声を上げたらしいが、そんなことは俺の知ったことじゃない。
嘘はついてないしな。
「先輩はどっち方面に帰るんですか?」
「俺か?俺は駅の方だ。ひよこは?」
「私はその手前の公園の近くにあるマンションなんです」
「何だ。意外と近いところに住んでんだな」
二人で並びながら歩く。
そうか。
こうやって他愛ないことを話ながら帰るのが目的なのか。
「あ、でも越してきたのは私が高校に入学するときなんですけどね。両親がマンション買ったんで」
「じゃあこの辺はあんまり分からないんだな。何かあったら聞けよ?」
「はい!」
嬉しそうに笑うひよこ。
俺に妹はいないが、もしいたらこんな感じなんだろうか。
守ってあげたくなるというか、何でもしてやりたくなるというか。
で?
一緒に帰って何するんだ?
「き、君…もしかして野獣…じゃなかった、武志を待ってたの?」
いつの間にか男どもは散らばっていたが、勇気あるクラスメイトが一人ひよこに話しかける。
「はい!私、その、た、武志先輩の…」
ちらっと俺を見るひよこ。
言ってもいいのかどうか迷っているらしい。
「ひよこは俺の女だ。手を出すなよ?」
この言葉に何人かのクラスメイトの男どもが嘆きの声を上げたらしいが、そんなことは俺の知ったことじゃない。
嘘はついてないしな。
「先輩はどっち方面に帰るんですか?」
「俺か?俺は駅の方だ。ひよこは?」
「私はその手前の公園の近くにあるマンションなんです」
「何だ。意外と近いところに住んでんだな」
二人で並びながら歩く。
そうか。
こうやって他愛ないことを話ながら帰るのが目的なのか。
「あ、でも越してきたのは私が高校に入学するときなんですけどね。両親がマンション買ったんで」
「じゃあこの辺はあんまり分からないんだな。何かあったら聞けよ?」
「はい!」
嬉しそうに笑うひよこ。
俺に妹はいないが、もしいたらこんな感じなんだろうか。
守ってあげたくなるというか、何でもしてやりたくなるというか。