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ひよこと野獣
第5章 野獣 武志の誤算
「せ、ぱ…ごめんなさ…」
泣きながら陽菜が俺の右手を消毒する。
俺の方が謝らなきゃいけないのに。
守ってあげられなかった俺の方が悪いのに。
「大丈夫……じゃ、ないよな?ホント……悪い」
「な、何で先輩が謝るんですか?悪いのはさっきの男の人です!」
「…守ってくれそうって言ってくれたのにな」
最初に告白された日、陽菜は俺のことをそう言ってくれた。
がたいがいいのは中学生の頃からだったし、目付きが悪いから喧嘩をふっかけられるのはしょっちゅうで、勝手に強くなっていったけど。
好きな女一人守れねえなんて弱すぎだろ……
消毒されながら俺は気づいてしまった。
そうだ。
俺は陽菜が好きだ。
いつから、なんて聞かれたら困るけど、今までの彼女とは違う。
本気で陽菜を好きになっちまった…
泣きながら陽菜が俺の右手を消毒する。
俺の方が謝らなきゃいけないのに。
守ってあげられなかった俺の方が悪いのに。
「大丈夫……じゃ、ないよな?ホント……悪い」
「な、何で先輩が謝るんですか?悪いのはさっきの男の人です!」
「…守ってくれそうって言ってくれたのにな」
最初に告白された日、陽菜は俺のことをそう言ってくれた。
がたいがいいのは中学生の頃からだったし、目付きが悪いから喧嘩をふっかけられるのはしょっちゅうで、勝手に強くなっていったけど。
好きな女一人守れねえなんて弱すぎだろ……
消毒されながら俺は気づいてしまった。
そうだ。
俺は陽菜が好きだ。
いつから、なんて聞かれたら困るけど、今までの彼女とは違う。
本気で陽菜を好きになっちまった…