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ブルームーン・シンドローム
第1章 ブルームーン・シンドローム
その夜の月は、なぜだか蒼かった。冷えた空気や、雲の加減だろうか。胸がざわざわする、不思議な夜だった。
付き合ってくれと言うわりには行きたいところがあるわけではないらしく、暁人は仕方なく、蒼を近くのゲームセンターに連れていった。
そこでシューティングゲームやらクレーンゲームを何度かやった後、家に来ないかと尋ねられた。
その時からしていた、予感じみた何か。胸の内に湧き出た説明のつかない『何か』に、暁人はずっと気づかないふりをした。