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第15章 忘れられた痕跡

✿イエナリア
天使を統べる者。神格長（しんかくちょう）という権限を持つ天使。
消滅を司る天使。
銀にも白にも見える、美しい長髪を持ち、青銅色の瞳の男。
白い館の奥、泉の裏に続く"謁見の間"で、主に天使達と会話をする。
異なる領域、異世界で起こる事象を見渡す、千里眼を持っている。



✿セルティエル
イエナリアと天使達を繋ぐ、天使長（てんしちょう）という権限を持つ天使。
浄化を司る天使。
エデンで起こる事象に対し、基本的な取りまとめを行っている。
各天使の使命の遂行状況を管理し、また稀に起こるイレギュラーな事象（罪人の対応）などを処理する。
真理亜の魂を浄化して、記憶を消し去り、人間界に戻すことを、何故か許可しなかった。





■エデン
天使達の住まう世界。美しい緑が広がり、大きな天候の荒れなども無い、穏やかな空間。
天使達がいる白い建物には、異なる世界（人間界、自然界、死霊の国、裁きの森など）を管理するための部屋が複数あり、各部屋には担当する天使しか入ることが出来ない。管理を任されるのは羽の生え変わった一人前の天使のみとなり、同じ管理者であっても、自身が担当してない領域の管理部屋には入ることが出来ない。

太陽は無いため、朝・昼・夜の概念は無いが、天使達は空の輝きの変化で、時間を図っている。
空が漆黒に包まれる時は、人間界で言えば夜に近いが、時間軸は異なるため、エデンが暗い時にも、人間界は真昼のこともある。
また、空が漆黒の時、天使のいる白い建物は、人間の身体に深く作用する。
具体的には、人間の肉体を発情させ、性的に倒錯・興奮状態へと陥らせる。



■裁きの森
罪を犯したザレムの消滅を拒んだ真理亜に対し、イエナリアが提示した試練の場所。
森に存在する"イザヤの実"を持ち帰ることで、ザレムは存在の消滅を免れる。
エデンとは全く違う領域にある世界のため、天使達も森に対する知識はあるが、実態を知るものは少ない。



【おさらい is end.】