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噂をすれば恋
第3章 さ
これまた捕まらない女の代表か!ってほど
席にいないすみれに社内メールする。

「すみれ、この前金子さんの名刺貰ってたよね。
電話番号教えて。
あと、すみれと同じ部の森川さん。
今度広報でインタビューするんだけど、どんな人?」

いつも、メールの返事なんか半日以上返ってこない癖に
すぐに返事が来た。

「森川さん?仕事は出来るよ~。確か3ヶ国語ペラだよ。
プライベートは全く分らず。アフターファイブの付き合いは一切拒否」

さすが、すみれ。あのあと金子さんとどうなった?なんて
無粋なことは一言も聞いてこない。
しかし、森川さんは・・・付き合いを一切拒否?
私、インタビューちゃんと受けてもらえるのか?

「一切拒否なの?」
「うん。飲み会も一切来ないよ」

え・・・・
社内報。大丈夫か?

同期だから無理やり加藤さんがねじ込んだとか?
げ~・・・
気が重いインタビューになりそうだな。
機嫌悪そう・・・

そんなことを考えていたら
次のすみれのメールで金子さんの連絡先が書いてあった。

「すみれ、金子さんの事なんだけど」

すみれが何も言わないのに居心地を悪くして
私から聞いてみる。
本当はすみれが金子さんを狙ってた。

「真樹、加藤さんのことはもういいの?」
イタイところを突いてくる。
「まだ、はっきりとは言えないけど。でもそろそろ片思いも潮時。
ほんの少し、金子さんが気になるかな」

「そっか。ねぇ。あの時金子さんの噂を聞いたじゃない?」

噂?

「私には手に負えないと思ったのよね」
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