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保健室は絶対領域
第8章 孤独
扉の奥は、長い通路になっていて途中にいくつか部屋がある。
閉じた部屋の中から、男女のいかがわしい声が通路に漏れてきた。
案内役の男がドアを開けると、部屋の真ん中に椅子に身体をくくられた初老の男が座らされていた。
「あいつか?」
案内役の男が頷いた。
良斗は、そのみずぼらしい男に近づくと、脛を蹴りあげた。
男は苦悶の表情を浮かべ、うぅ…うぅ…と声を漏らし、身体を小さく丸めた。
そのまま、男の口の粘着テープを荒々しく剥がすと…
「誰に頼まれた?」
「…助けてくれ!!…本当に知らないんだ…わしはただ…」
男は恐怖に怯える表情を浮かべ、良斗を見上げて懇願する。
良斗は、反対の脛を蹴り上げた。