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保健室は絶対領域
第8章 孤独
裏路地はこうしたデコボコ道と、崩れそうな建物ばかりが立ち並び、薄汚れた服を着たストリートチルドレンが溢れ辺りを徘徊していた。

これが本来のこの国の姿…観光客は決して見ようとしない姿である。



タクシーが指定の場所につくと、良斗は一軒のバーへと入って行った。


バーの中は薄暗く、いかにも柄の悪そうな男たちが昼間から酒を煽っている。

タバコの煙が室内を充満しており、酒とタバコの匂いでむせ返りそうになる。


目つきの悪そうな男が、良斗に近づき耳打ちした。


「ネズミを一匹捕まえました。」

「そうか。」


良斗はニヤリと口角をあげた。


男が顎を動かし、奥の扉を指し示す。

良斗は黙って、男の後について扉に向かっていった。
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