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保健室は絶対領域
第9章 傷跡
「これ食べたら、薬飲んでちゃんと休まないとだめだからね。」
「…わかったよ。」
ルイは、お粥をあっという間に平らげると、桜子を見つめた。
「先生…うまかった…」
「え…そう…」
桜子は素直にお礼を言われて、なんだか気恥ずかしい気分になった。
「例の犯人は、ちゃんと探し出すから。」
「…ありがとう」
「タオル洗って、帰るから。」
桜子は立ち上がり、バスルームに向かった。
(どんな事故だったんだろう…?あの傷跡から想像しても、相当大きな事故だったに違いない)
ルイのこの殺風景な部屋…そして背中の傷跡、何だか胸が痛くなる。
ふと、顔を上げると鏡越しにルイが立っていた。