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保健室は絶対領域
第10章 密会
―――!!
「ほら、こんなに大きくなったのよ。元気に動いてるでしょ?」
「ああ…」
正造は思わずかがみ込んで、目の前の憐れな婦人を抱きしめた。
「ごめんなさい。あなたが帰って来たのに、夕飯も作らなくて…」
「いいんだ。宮田に頼んだから、お前はここでゆっくりしていなさい。」
正造は立ち上がると、もう一度婦人をギュッと抱きしめた。
リビングから出ると、宮田を呼びつけた。
「いつからだ…?」
「夏の初めぐらいに、編み物をしたいと言い出して…」
宮田は顔を曇らせ、うつむいた。
「そうか…可哀想に…」