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保健室は絶対領域
第12章 疑惑
そっと扉の隙間から覗いてみると、会社員とOL風のカップルが桜子の前を通り過ぎ、隣の個室に入って行った。


「ふぅ~ドキドキする。」

「俺と一緒だから?」

ルイはPCの画面を見ながら、クスクスと笑った。


「ち、違うから。」

桜子は、ムキになって否定した。


ルイは急に真顔になって、桜子の口元に人差し指を当てる。

「しぃーーーっ」


桜子が驚いて静かにすると、隣の個室からゴソゴソ物音が聞こえてきた。


「先生、少し静かにしてて。」

ルイは、囁くような声をだした。


「…んんっ…」

隣から物音と共に、女のくぐもった声が響いてきた。
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