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保健室は絶対領域
第14章 過去
「詳しい話聞かせてあげたい所なんだけど、もう時間ないからさ。
また今度。あ、先生8時パソコンルームね。」
ルイは、まるで何も無かったように保健室を出て行った。
(ルイは、本当に殺したの…)
「桜子、パソコンルーム行くだろ?」
保健室の入り口に立っていたのは、カイだった。
パッと見だけでは中々区別がつかないけれど、瞳の色が黒く、声も少しだけ低いのがカイ。
「ねぇ…ルイはお義父さんを本当に殺したの?」
カイは一瞬戸惑いを見せた。
「…本当だとしたら。」
「どうして。そんな…ひどい…」
桜子は俯いて表情を曇らせる。
「あの男にルイは何をされて来たか…ヤツは虫けら以下の下等な人間だ。」
「・・・・・」
桜子は黙ってカイを見つめる。