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保健室は絶対領域
第14章 過去
――――!!!!
桜子の目は見開き、驚きで呼吸をするのも忘れていた。
「義母に場所を聞き出して、その森で血まみれで瀕死状態のルイを見つけたんだ。
酒に酔った義父がナイフを持って暴れて、母親が切り付けられるところをルイが守った。
義父はそれ以前も、ルイの背中にお湯をかけたり殴ったり酷い虐待を繰り返していた…
もっと早くに迎えに行ってやれば…」
カイは辛そうに唇を噛んだ。
桜子の視界はユラユラとぼやけ、やがて涙が頬を伝って行った。
「ルイ…」
(どんな地獄を見てきたんだろう…)