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保健室は絶対領域
第17章 謎
「こうすると少しは痛みが緩和されるかもしれないから。」

桜子は、冷蔵庫から冷たいタオルを出すと、ルイの患部に当てた。


「ゆっくり横になって。必要なら、痛み止め出すから。」

ルイは黙って、ベッドに横たわった。


―――ただの偏頭痛にしては、ずいぶん辛そうだな…

痛みがひどいせいか、時折ルイの額にじんわり汗が滲んでいる。

一向に引かない汗に、苦しそうな表情、それは今まで見たことのないルイの姿。

桜子は、スマホを手に取りカイに連絡をした。
カイは、すぐに迎えに来ると言って電話を切った。

何度かタオルを替え、ルイの呼吸が和らいできた頃、カイが現れた。

「今、やっと落ち着いた所なの。」
「悪かったな…面倒かけて。」
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