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保健室は絶対領域
第18章 復讐
ひと目会いたいと思った。組織の規則で、肉親に会うことは禁じられていた。
10歳で売られてから、8年の歳月が過ぎていた。
ひと目だけで良いから…
家族の元気な様子を確認したら帰ろうと思った。
リナの故郷の村は、一面に葡萄畑が広がっている。
見渡す限りの葡萄畑、こうみえてこの国はワインが名産品でもあった。
日差しが強く、湿り気のない風が吹いている。
乾いた太陽の光を浴びながら、リナは村へ続く坂道を歩いていた。
大地を一歩ずつ踏みしめる度に、空気が乾いているせいだろう、砂埃が舞い上がる。
葡萄畑に隠れるようにして、
ボロボロのレンガ造りの一軒の家を遠くから見つめた。
腰の曲がった浅黒い老婆が、作業をしている。
10歳で売られてから、8年の歳月が過ぎていた。
ひと目だけで良いから…
家族の元気な様子を確認したら帰ろうと思った。
リナの故郷の村は、一面に葡萄畑が広がっている。
見渡す限りの葡萄畑、こうみえてこの国はワインが名産品でもあった。
日差しが強く、湿り気のない風が吹いている。
乾いた太陽の光を浴びながら、リナは村へ続く坂道を歩いていた。
大地を一歩ずつ踏みしめる度に、空気が乾いているせいだろう、砂埃が舞い上がる。
葡萄畑に隠れるようにして、
ボロボロのレンガ造りの一軒の家を遠くから見つめた。
腰の曲がった浅黒い老婆が、作業をしている。