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保健室は絶対領域
第3章 岡田ルイ
―――トントン…
桜子は、保健室のドアを叩く音と認識するとビクッと身体を強張らせた。
「先生、残念だったね。」
ルイは、唇の端を上げてニヤッと笑う。
ルイは素早く桜子の身体を起こして、両手からネクタイを外した。
―――トントン…
「はい、お仕事頑張って♪」
桜子に眼鏡をかけ、おでこにチュッと柔らかい唇の感触を残し、身をひるがえしてベランダ側のドアを開けて出て行った。
そのあまりの変わり身の速さに、桜子は呆然とし…見えなくなったルイの後ろ姿をいつまでも追っていた。