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保健室は絶対領域
第4章 長い夜
今日は週末、夜は歓迎会。
あの日以降、岡田ルイは保健室に現れなかった。
色々な疑問が残りつつも、私はこの学園に少しずつ慣れていった。
保健室には、いつしか女生徒も訪ねてくるようになり、彼氏・親・勉強etc…色んな話をしてきた。
そういう話をしていると、昔の自分を思い出して心が和んだ。
だから、下校時刻に不意にルイが現れた時は、油断しすぎて驚きもしなかった。
「桜子先生、淋しかったでしょ?」
顔を上げなくてもルイだとわかるので、私は書類を書き続けながら曖昧に返事をする。
「そうだね…」
ルイは何も言わず、その場から動かない。