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SA
第15章 15年前 2
いつの間にかロクデナシは、うちに入り浸るようになっていた。
優しかった母親は変わった。
代わりに現れたのは、ロクデナシの前で女の顔をする母親。
シュウジの顔すら見なくなっていく。
ロクデナシといちゃつく母親。
『おかあさん、おなかすいた』
『おかあさん、あそんで』
『おかあさん、だいすき』
男との時間を邪魔するシュウジの声を疎ましく思った母親は、手を上げるようになった。
殴る蹴る、飲み屋で覚えたタバコをシュウジの体に押し付ける。
辛かった。
昼間のパートの時間に通っていた保育園
で、保育士に相談してみた。
子供なりの言葉で一生懸命。
『うーん…どこのおうちでも、悪いことしたらお母さんは叱るものだよ?シュウジくんのお母さんもシュウジくんのために忙しいんだから、ワガママ言っちゃダメよ』
僕が悪いの?
保育士は母親に話をした。
『シュウジくん、寂しがってますよ〜』笑いながら。
母親も笑いながら
『この子本当にワガママで甘ったれで…』
帰ってから、ひどい折檻を受けた。
『私に恥をかかせるんじゃないわよ!』
そう言いながら何度も振り下ろされる掌。
次の日から保育園は連れて行ってもらえなくなった。
優しかった母親は変わった。
代わりに現れたのは、ロクデナシの前で女の顔をする母親。
シュウジの顔すら見なくなっていく。
ロクデナシといちゃつく母親。
『おかあさん、おなかすいた』
『おかあさん、あそんで』
『おかあさん、だいすき』
男との時間を邪魔するシュウジの声を疎ましく思った母親は、手を上げるようになった。
殴る蹴る、飲み屋で覚えたタバコをシュウジの体に押し付ける。
辛かった。
昼間のパートの時間に通っていた保育園
で、保育士に相談してみた。
子供なりの言葉で一生懸命。
『うーん…どこのおうちでも、悪いことしたらお母さんは叱るものだよ?シュウジくんのお母さんもシュウジくんのために忙しいんだから、ワガママ言っちゃダメよ』
僕が悪いの?
保育士は母親に話をした。
『シュウジくん、寂しがってますよ〜』笑いながら。
母親も笑いながら
『この子本当にワガママで甘ったれで…』
帰ってから、ひどい折檻を受けた。
『私に恥をかかせるんじゃないわよ!』
そう言いながら何度も振り下ろされる掌。
次の日から保育園は連れて行ってもらえなくなった。