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SA
第5章 アイドルだにゃん
カランカラン
ドアを開けるとベルが鳴る。
開店準備をしている南くんと目が合う。
「おはよう」
『美織さんおはようございます』
いつもの南くんの笑顔。
いつ見ても癒やされるなぁ…。
『オーナーが美織さんのこと待ってましたよ』
なんだろう?
熊さんは事務所にいるらしいので、ノックして入る。
熊さんは誰かと電話で話している最中だった。慌てて事務所を出ようとすると、ジェスチャーで椅子に座るよう指示される。
口パクで「失礼します」と伝え、椅子に座って電話が終わるのを待つ。
『うちは1人だ。そっちは大変そうだな!…あぁ、じゃあ無理そうだったらまた連絡してこいよ』
通話を終えた熊さんが、こちらに向き直る。
『待たせてごめんね。今の、仲間と話してたんだ。』
「仲間?」
地域ごとに、こんな感じの事務所があるらしい。
どのくらいの範囲をひとつの地域に定めているのかはわからないけれど、確かに私と南くんだけでは救える人数なんて限りがある。
他にも同じことをしてる人がいるのか…なんて、ちょっと嬉しくなった。
『美織ちゃん、芽衣にゃんて知ってる?』
「はい。実は私ファンなんです」
『そっか!じゃあ仕草とか話し方とか知ってるね!良かった!
あ、今朝出た熱愛報道知ってる?』
「はい。朝それ見てから家を出てきました。」
アイドルの熱愛が発覚すると、熱烈なファンの中には暴走したり、絶望したりする人がいるらしい。
ドアを開けるとベルが鳴る。
開店準備をしている南くんと目が合う。
「おはよう」
『美織さんおはようございます』
いつもの南くんの笑顔。
いつ見ても癒やされるなぁ…。
『オーナーが美織さんのこと待ってましたよ』
なんだろう?
熊さんは事務所にいるらしいので、ノックして入る。
熊さんは誰かと電話で話している最中だった。慌てて事務所を出ようとすると、ジェスチャーで椅子に座るよう指示される。
口パクで「失礼します」と伝え、椅子に座って電話が終わるのを待つ。
『うちは1人だ。そっちは大変そうだな!…あぁ、じゃあ無理そうだったらまた連絡してこいよ』
通話を終えた熊さんが、こちらに向き直る。
『待たせてごめんね。今の、仲間と話してたんだ。』
「仲間?」
地域ごとに、こんな感じの事務所があるらしい。
どのくらいの範囲をひとつの地域に定めているのかはわからないけれど、確かに私と南くんだけでは救える人数なんて限りがある。
他にも同じことをしてる人がいるのか…なんて、ちょっと嬉しくなった。
『美織ちゃん、芽衣にゃんて知ってる?』
「はい。実は私ファンなんです」
『そっか!じゃあ仕草とか話し方とか知ってるね!良かった!
あ、今朝出た熱愛報道知ってる?』
「はい。朝それ見てから家を出てきました。」
アイドルの熱愛が発覚すると、熱烈なファンの中には暴走したり、絶望したりする人がいるらしい。