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SA
第10章 痴漢電車が発車します。
「じゃあ行ってくるよ」



そう言って妻の菜穂に玄関でキスをして、会社へ向かう。


妻のことは愛してる。
でも、痴漢行為はやめられない。



井上も
上田も
僕も。




変態だって自覚はしている。
罪悪感は無いけれど。




今朝の電車も混んでる。
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