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淫乱高校生
第2章 電車

涙が零れた瞬間、腕をぐいっと強く引かれた
人でぎゅうぎゅうな筈なのに、身体は痴漢の指から離れて誰かの腕に包まれる
トンッと顔が胸板に当たり頭を引き寄せられた
「おっさーん!俺らここで降りるからぁー」
頭上で男の声が聞こえると、電車は止まった
快感と痛みで聞こえなかったがアナウンスが流れてた様だ。痴漢も夢中で気づかなかったのか罰の悪そうな顔をして急いで人混みの中に消えていった
頭が混乱しているが、助かった、のかな...?
助けてくれた男を見ようと顔を上げたが、腕を引かれてそれは叶わなかった
電車から降りても尚、手を引かれている
あれ?この人...電車乗った時にいた同じ学校の制服の人だ
適度に着崩してる制服を見るあたり先輩かな?それにしても身長高いなぁー
足も長いし、モデル体型だぁ。いいなぁ。足が長い分着いてくのに必死だよー
「改札だから切符出してよー」
「へ?」
前を向いたまま話しかけられて聞き取れなかった。すると、男は立ち止まりこっちを向いた
「改札だからー切符ーっ!」
「.........」
「おーい!」
「は、はいっ!切符ですねっ!」
そーそー切符ーっ!と言う男はふんわりと笑った
び、びっくりした!何この人っ!いや、人?人かどうか疑うくらい恰好いいっ!
恰好いいっていうか綺麗だよ!同じ人間だと思えないーっ!
あまりの綺麗さに言葉を失ったがすぐに我に返り、いそいそとバックの中を探した。探したが、
「あ、れ?」
「ん?」
「え、ない...うそ、ないっ!」
どうしようと慌てると男はきょとんとした
「ないって切符ー?」
「ど、どうしようっ!切符!切符ないっ!」
「いや、そんな慌てなくても、」
「ないっ!ないっ!なんでっ!?どうしよう〜っあっ!切符失くしたら出れないっ?ここから出れなくなっちゃうのっ!?」
「..........ぷっ、」
「.....え?わ、わら、」
え、人が焦ってるのにこの人笑ったよ。ゲラゲラ笑ったよ。顔がいいと何してもいいんですかね
人が困ってるのに...

