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第3章 恋人達の居る時間

……やがて……
レイが口を開いた。



『……美沙……
初めて二人で行った海の近くに、
ホテルが在るんだ。』



美沙は黙って、
頷いた。



暫く車を走らせるとやがて、
灯台森が立ち並ぶ
海沿いに、
こじんまりとした
ホテルが見えて来た。







『……美沙……
着いたよ♪』







『……綺麗……』







小さいけど、新築だから
凄い綺麗だ。



『……美沙……
気に入った？』



『……ええ……
とっても綺麗ね♪』


『良かった♪
行こうか？』



『……ええ……』




『着いたよ美砂♪』


レイの後に続いて
ホテルに入る。
チェックインをすませ
部屋に案内される。


『こちらでございます。』



『有難うございます。』



中に入ると、
なんとも言えない、癒しの空間が
二人を包んだ。







ホテルの一室……







見つめ合うレイと美砂……







そっと美砂を抱きしめ……



『ねえ？美砂……
電話で言った言葉
もう一度聞かせて？』







『……レイ……
好きよ……
大好きよ……』







『……美沙……
俺も……
美砂が大好き……』






やがてレイが、
美砂を抱きかかえてベットに倒れ込む。