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白雪姫にくちづけを
第18章 浩巳の憂鬱


(むしろ、あずさの誕生日の計画だったんだけど…)


『何回も言っただろ?別に特別、お祝いなんかしなくていいって。』


浩巳は興味なさそうに、頭をかく。


『…じゃあ、浩巳はあたしの誕生日、何にもしないでよ?』


『えっ…!なんでだよ、嫌?!』


今度は食い入るように、あずさを見やる。


『…ほら、自分はやりたいんじゃない。
あたしだって一緒だもん!』


『………。』


『浩巳?』


(特に欲しいもの なんてないし、それに…)


『もう、もらった。』


『え?』


『あずさと過ごせたから、もういいんだ//』


横目で彼女を見る浩巳の頬は少し赤らむ。


『/////!そ、そうじゃなくって…』


もっと赤らんだ顔のあずさに、彼は身をすり寄せる。


『そんなに何か くれたいんなら…』


『っ…ん!』


チュ、チュ…


『あずさ、ちょうだい?』


『あっ浩巳…!』


チュ…チュル…


『だ、メ…今日、金曜だか…ぁん//』


『朝までには帰るよ…』


『やっ…耳舐めちゃ…ァ//!』


『ベッド…いこ?』


黙ってうなづく彼女を抱きかかえ、
浩巳はやさしく その身をいざなう。


迷いこむ甘い夜に
あずさは胸を溶かし…
彼は悩みを忘れて酔いしれる…


彼女たちの夜は
ゆっくりと更けてゆくのだった。



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